両親2人が亡くなって相続手続きまとめてできるかを解説します
父が亡くなり、その後に母も亡くなった場合の相続手続きは、基本的には別々に考えます。
本来は、相続が発生するたびに、その時点での相続人全員で遺産分割協議を行い、
相続登記などの手続きが必要になるためです。
今回の例では、父の死亡と母の死亡は、相続が発生した時期が異なります。
父の死亡時に相続人であった人が、母の死亡時にはすでに亡くなっていたり、新たに相続人が加わることもあり、また、父の死亡時に相続された財産が、母の死亡までに売却されたり、新たな財産が増えたりして、相続財産が違う場合もあります。
本来の手続きの流れ
①父の相続手続きとして、戸籍謄本の収集、遺産の調査、遺産分割協議、相続登記をし、
②母の相続手続きは、父の相続が完了した後、母の死亡届の提出し、父の相続後の遺産状況を調査、遺産分割協、相続登記をするという流れです。
実際の作業は、この流れを一度に済ませます。
複数の相続が重なる場合の注意点
相続人が複数いる場合や、遺産分割が複雑な場合は、手続きがさらに複雑になります。
また、相続開始を知った日から一定期間内に相続放棄や限定承認などの手続きを行う必要があります。
相続税の申告が必要な場合は、それぞれの相続について申告する必要があります。
一度に手続きを進めるためにできること
司法書士や、行政書士などの専門家に相談することで、手続きをスムーズに進めることができます。
その際は、戸籍謄本や遺産分割協議書など、必要な書類を整理しておくと、手続きがスムーズに進みます。
そして、相続人全員で協力し、手続きを進めることが重要です。
ご両親の相次ぐご逝去による相続手続きは、ご本人にとって大変な負担となるでしょう。
なので、専門家のサポートを受けながら、一つずつ手続きを進めていくと良いでしょう。
専門家に相談する際に一般的に必要なもの
・ご自身の運転免許証やパスポートなどの身分証明書で、本人確認をします
・ご自身の戸籍謄本と、ご両親の生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本
・相続財産の一覧で、不動産、預金、債務などのメモ
・不動産については固定資産評価証明書や名寄帳、これは不動産の評価額を知るためです
・遺産分割協議書や、贈与契約書があれば持参してください。
・もし遺言書がある場合は封を開けずに!
相談する前に、事前に整理しておくと良い情報
・相続人全員の氏名と住所、それぞれどのような関係か
・不動産、預金、債権債務など相続財産の状況
・遺言書の有無と、気になることや質問事項など
補足
農地や山林などの不動産が複数あって、次に子供たちが相続するときにまた同じように整理をし、相続登記することになりますが、子供たちはそれらを良く把握していない場合があり、整理が困難なことがあります。
自分たちが元気なうちに、子供達に贈与してしまうことも検討してみてください。
また、令和6年4月1日以前に相続が発生していた場合には、令和9年3月31日までに相続登記を行う必要があります。3年間の猶予期間になっていますが、これを過ぎると、10万円以下の過料が科される可能性があります。
いずれにしても、相続手続きは複雑で、専門知識が必要なため、一人で抱え込まずに、専門家にご相談ください。
専門家は、あなたの状況に合わせて、最適なアドバイスをしてくれます。
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